先日こちらで紹介した絵本が昨日届きました。
田島征彦(たじまゆきひこ)著「ふしぎなともだち」です。
同じ著者が描いた「じごくのそうべえ」は30年以上もロングセラーを続けている有名な絵本ですが、「ふしぎなともだち」もその独特の力強さがとても印象に残る絵本です。
自閉症の男の子やっくんを取り巻く多くの生徒や先生、家族たちの表情がとてもいいです。
また、やっくんをとりまく周りの人たちの様子や、やっくんの行動を、よく観察して描かれているなと思いました。
私が印象に残ったページがいくつかありました。
例えばパニックを起こして海に走り込んだやっくんを泣きながら抱きかかえるお母さんのシーン
また、働いている郵便局で客に怒鳴られて手首を噛みながら耐えているやっくん
この絵本はやっくんが兵庫県淡路島の普通学級に通い、友人との触れ合いの中で成長しながらその地域で働く物語です。
この話は実話なのですが、絵本作家の田島さんはその話に心を動かされ、4年もの歳月をかけて絵本を完成させました。
絵本の帯には
「ことばでわかりあえなくても、心はわかりあえる」
とあります。
躍動感あふれる独特の絵で伝えられるお話しは、きっと読む人に多くの感動を与えてくれると思います。
久しぶりに良い絵本と出会えました。